このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
「アート思考」に企業が注目
1.ビジネスの場で、美意識や感性を基にした新しい発想「デザイン思考」「アート思考」が注目され、企業がクリエイティブ職以外でも美術大学、芸術大学生に注目するようになっている。私立の有名美大の一つ、武蔵野美術大学では、「ここ数年、美大生が持つ思考力や課題、解決力を求める企業が増えている」ということから、2019年に「造形構想学部・クリエイティブイノベーション学科」を新設した。特徴は、実技課題はなく、学力試験のみという点だ。「造形的思考力」を養い、社会課題を解決できる人材の育成を目指す。こうした学部を持つのは全国の美大の中でも同大だけだ。
2.武蔵野、多摩美大といった有名美大は、総合大学に置き換えると早稲田、慶応大学のようなものだろう。アーティストの道を選ばない場合でも、就職率はいずれも約7割と高く、一般的な大学とそう変わらない。
(参考:「週刊東洋経済」2021年2月20日号)