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耳より情報

耳より情報

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

  • 2024年7月27日

中小企業に金利上昇の調整圧力 

1.コロナ禍で売り上げが減少した個人事業者や中小企業に対して、政府系金融機関や民間金融機関から行われた実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」は、総実行額43 兆円で、約245 万件(2022 年9 月末)。それによって多くの中小企業が救済されたが、その返済開始は23 年7 月~24 年4 月に集中するといわれており、マイナス金利解除、17 年ぶりの利上げはそのタイミングとぶつかる。  2. […]

  • 2024年7月25日

市場介入が歪めた日本の経済構造    佐々木融(ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト) 

1.日本は1993 年から2011 年までの19 年間に76 兆円もの円売介入を行った。これが結果的に日本の経済構造を歪めてしまったということはないのだろうか。当時も「円高は投機的な動き」として、大量の円売介入で対抗した。しかし、あれだけの貿易黒字を稼ぎ出していたのだから、円高になるのは当然のことだ。  2.それを正面から受け止め、円高でも生き残れる製造業だけが残り、そうでない企業は違う […]

  • 2024年7月23日

古典に学ぶ  世の中のすべての人を自分だと思う

1. 怒りへの対処法について、空海はこう述べています。世の中のすべての人を自分だと思って見なさい。そうすれば、相手に怒りをぶつけることはない、と。  2. 日常生活の中で礼儀知らずな人に出会ったり、攻撃されたりすると、つい怒りが湧いてしまうものですが、そんな時は、この言葉を思い出しましょう。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」):河出書房新社 

  • 2024年7月21日

欧米と日本の成長に差がついた原因   名和高司(京都先端科学大学教授) 

1.円安に株高、インフレと、これまでと正反対のいい風が吹いていることは確かです。ただ、変わっていない企業は、今の追い風がやむと厳しくなるでしょう。欧米企業は、先に未来を見据えて、そこからバックキャストする演繹(えんえき)型の思考が得意です。一方、日本企業は現場・現物・現実の三現主義で、足元から今の延長線上で帰納的に思考する傾向が強い。  2.演繹型の思考は、創造的破壊で次々に新陳代謝をすることをい […]

  • 2024年7月19日

礼節は地球や自然に対しても持つべき   後藤 俊彦(高千穂神社宮司) 

1.『論語』の「己を克(せ)めて礼に復(か)える」という言葉は、他者を責める前に、自らの不徳を自省して礼節を失わぬ慎(つつし)みのこころと思うが、お互いに引くことを知らぬ正義の争いは、時に災いの種となり世の中を乱す原因ともなる。また、礼節とは人間相互だけはなく、私共の生きる地球や自然に対しても持つべきものである。  2.このことは私共の日常生活においても留意しておくべきであろう。私共はい […]

  • 2024年7月17日

現状維持が難しくなる利上げ時代   デービッド・アトキンソン(小西美術工芸社社長・元アナリスト) 

1.金利は資本主義経済が機能するかどうかの根本です。効率性という尺度で資源配分する際に、効率を判断するベースとなるのが金利だからです。しかし、金利がゼロだと、企業経営者には投資判断する基準がなく、銀行も融資の是非がよく分からない。日本は経済が回る基準がないまま、規律が働かない状況が続いていたのです。  2.この30 年余りの経済政策は、金利をゼロにして積極財政で経済を回復させるものでした […]

  • 2024年7月15日

古典に学ぶ  墓前で手を合わせると感謝が自然と湧いてくる 

1.誘われるだけで「おかげ様」と感じられる場所が、私たちの身近にある先祖のお墓です。お盆や彼岸(ひがん)に墓参りをして手を合わせると、自然と「ありがたい」という気持ちが湧いてくるものです。  2.お墓に行けない場合は、先祖や先に旅立った親族を思い、合掌するだけでいいのです。「おかげ様」の気持ちは彼岸に届き、あなたを癒(い)やします。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」):河出書房新社&n […]

  • 2024年7月13日

従業員にとってメリットのある「短時間高収入」へ

1.初任給の引き上げが各社から相次いで発表される中、初任給に固定残業代を含めていることに対し波紋を呼んでいる。例えば、①TOKYO BASE(固定残業時間80 時間、初任給40 万円)②サイバーエージュント(同80 時間、42 万円)③楽天グループ(同40 時間、30 万円)④GMO インターネットグループ(同40時間、59 万1675 円)等である。  2.固定残業制は長時間労働の温床 […]

  • 2024年7月11日

「内部通報制度」はなぜ重要

1.企業における不祥事の多くは内部告発によって発覚する。2004 年に、刑事罰や過料の対象となる法令違反について、内部または外部に通報した従業員を、解雇などの不利益な取り扱いから保護する「公益通報者保護法」が制定された。  2.20 年6 月に改正された公益通報者保護法では、従業員数が300 人を超える企業に対して、通報窓口の設置や適切に対応するための人員や体制の整備などが義務付けられた […]

  • 2024年7月9日

不適切だったニッポンの商取引慣行

1. 昨年11 月末に内閣官房と公正取引委員会が公表した「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」がある。同指針では、発注者などが採るべき行動として12 項目が明記されたが、とくに重要な3つの項目を取り上げる。1 つ目は「下請けの労務費上昇分の取引価格への転嫁を受け入れることについて具体的に発注者の側の経営トップが関与すること」。本来、発注企業の購買担当者は「安く買いたたく」のが出世への道 […]

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