このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
危機とは危険と機会(ケネディ元米大統領) 小峰隆夫(大正大学地域構想研究所教授)
1.かつてケネディ米大統領は、キューバ危機の際に「危機という言葉は、漢字では危険と機会という2つの組み合わせでできている」と演説した。確かに、日本経済は石油危機を契機として省エネ型の製品を開発し、1980年代の後半の円高では生産過程の効率化を進め、阪神・淡路大震災のときにはボランティア活動を活発化させるなど、危機を変革の機会に変えてきた。
2.コロナ危機に際して景気対策を議論するのは必要であるが、これを好機としてプラス方向へ変革を進めるようという議論も必要である。私は今回のコロナ危機を契機に企業、家計、政府が知恵を絞り、それまで考えられていなかったような新しい日本経済の姿が現れてくるのではないかと考えている。
(参考:「週刊東洋経済」2021年3月20日)