このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
武士道は商工業者のもって立つべき道
(解説)ただかの人々は道義を本(もと)とし富貴貧賤を末としたが、古の商工業者は、これを反対にしたから逆に富貴貧賤を本(もと)として道義を末とするようになってしまった。誤解もまたはなはだしいではないか。想うにこの武士道は、ただに儒者とか武士とかいう側の人々においてのみ行われるものではなく、文明国における商工業者の、もって立つべき道もここに存在することと考える。
(参考:渋沢栄一「論語と算盤」):国書刊行会