このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
トヨタを襲う「新・六重苦」
１．ＣＯ2削減の苦しみ……ガソリン車から電気自動車（ＥＶ）への転換コストが激増。
２．経済安保の苦しみ……欧米中が基幹部品を囲い込んでいる。すでに半導体不足で自動車が大減産を迫られている。
３．国内生産崩壊の苦しみ……①工場電力料金の高騰、②素材・部品価格の高騰、③国内サプライヤーの悲鳴
４．輸出競争力「低下」の苦しみ……①欧州連合（ＥＵ）が国境炭素税で海外製品を排除、②輸送コストの高騰。
５．産業政策ゼロの苦しみ……日本のグリーンイノベーション基金は2兆円。予算規模が欧州、米国とは2桁違う。
６．ゲームチェンジの苦しみ……①ハイブリッド車が強過ぎた日本の自動車メーカーはＥＶで出遅れ。②ＥＶシフトにより車の機構がシンプルに。かつての電機業界のように水平分業が加速。
（参考：「週刊ダイヤモンド」：2021年11月6日号）