耳より情報2022年9月 No.277

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

イノベーションを生み出すには「経路依存症」からの脱却が鍵 入山 章栄(早稲田大学ビジネススクール教授)

1.イノベーションを生み出すには「経路依存症」からの脱却が鍵となります。経路依存症とは自由な発想や行動を縛る、過去の経緯や歴史を背景にしたしがらみや成功体験のことです。日本企業の97%が中小、かつほとんど同族企業です。社外で様々な経験を積んだ後継者が代替わりして経営者となり、途端に急成長する例がよく見られます。

2.ここでは長年続けてきたビジネスに外部の発想や手法が組み合わさって、新たな展開が開かれます。イノベーションは幅広い経験と知見、価値観を持つ多様な人材が集まり、異質な和が融合してこそ生まれます。そ して多様な人材を採用し活躍してもらうならば、働き方も多様でなくてはなりません。 3.特に中堅・中小企業にはチャンスが大きいと思います。小回りが利き、トップダウンで労働環境の改革を進めて経路依存性を外しやすいからです。日本の産業を活性化させるうえで中堅・中小の覚醒は不可欠です。

(参考:「日経ビジネス」2022 年 6 月 27 日号)

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