このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
本物をつくる生産者を守る
1.「変わり者」と言われた商人が熊本県菊池市にいる。地元の自然栽培農産物やそれらを原料としたオリ
ジナル商品を手掛ける「渡辺商店」の渡辺義文さんは言う。「自分が変わっているのではなく、世間のほうがおかしい。日本が経済効率を優先して捨ててきた本物を、あらためて拾っていくのが私の商い。付加価値はそこから生まれます」。
2.「売れて儲かれば何でも売る『売人』ではなく、作り手と食べ手を幸せにする『商人』でありたい」と
いう渡辺さんは、100 軒ほどの生産者との取引のほぼ全てを生産者からの言い値で買い取る。その根底には本物をつくる生産者を守り、その農作物を未来につなげていきたいという思いがある。
(参考:「Wedge」2023 年1 月号)