このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
26 年までに平均基本給を倍増(旭酒造)
1.難しいとされる中小企業の賃上げ。その壁を打ち破ったのが山口県の日本酒メーカー・旭酒造だ。2022 年、製造部の大卒初任給を従来の21 万円から30 万円に引き上げた。社員数約250 人、資本金1000 万円という地方の中小企業だ。既存の社員についても、製造部を対象に基本給を増額。26 年までに同部所属社員の平均基本給を倍増させる。
2.当初はジョブ型や成果報酬型の制度導入を検討したが、最終的には現行の年功序列制度を据え置いた。松井社長は、「酒造は一部のコースによってではなく、皆が少しずつ改善して品質を上げていく。挑戦した結果、失敗したとしても、給与は下がらないという心理的安全性を担保したかった」と語る。
(参考:「週刊東洋経済」2023 年3 月11 日号)