このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
地方に興味を持つIT系企業(新幹線の駅より空路へのアクセス)
1.台湾TSMCの日本進出の理由は、経済安全保障を目的に日本政府が投資額の半分を補助することが大きい。
熊本を選んだのは、豊富で清らかな地下水と、空港への近さが決め手だったという。最近では、国策半導体会社ラピダスでも自治体による誘致合戦が繰り広げられた。北海道千歳市に進出が決まったが、やはり水資源に恵まれ空港に近い。
2.先日、地方進出企業の会合に参加した。各社の事業内容は多様だった。給与計算・経理事務のリモート代行、動画広告支援、Web集客コンサル、ドローン関連、EC支援、障害者を雇用するリモートワークなど、場所の制約が少ないIT系が大半だ。一つひとつの雇用者数や経済効果は大きくないが、成長の可能性を感じさせる企業も少なくなかった。
3.「なぜ地方に進出するのか」と問うと、コストの安さが魅力だという。立地条件では新幹線の駅ではなく、空港へのアクセスが重要という意見もあった。リモート対応がメインではあるが、クライアントを訪問する場合、東京よりも海外だという。
(参考:「週刊東洋経済」2023 年4 月1 日号)