このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
「自分さえ我慢すれば」を捨てる 下園 壮太(心理カウンセラー)
1.日本では、「みんなのために自分が我慢する」ことが美徳とされ、学校教育などを通じて繰り返し教えられてきました。長年、会社のために働いてきた人が、不本意な異動や年下の後輩が上司になるという事態に遭遇しても、「自分さえ我慢すればいい」と感情にフタをして仕事を続けていたところ、3 カ月ほどたってから、いつのまにかたまっていた疲労が噴出し、メンタルが急激に落ち込んで、うつ病の一歩手前になる、ということがあります。
2.ですから、組織の中でモヤモヤを抱えているベテラン社員は、早期退職や起業といった「急ハンドル」を切るのではなく、まずは自分のモヤモヤした気持ちを受け止め、認めてあげることが大切です。イチかバチかの極端な行動をとろうとしがちなので気をつけて下さい。
(参考:「日経ビジネス」2023 年5 月15 日号)