このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
絶頂セブン・イレブンの落とし穴
1.セブン・イレブンは出店増と食品の開発という従来の戦略でインフレなどの変化を乗り切ろうとしている。だが、同じ手法を続けるだけで競合が仕掛けるゲームチェンジに対応できるだろうか。出店が頭打ちになって成長が鈍化したコンビニ業界を、インフレや人手不足といった大波が襲っている。
2.波をもろにかぶれば、コスト上昇で減益になるばかりではない。複合的な要因で、コンビニが他業界に市場を奪われかねないのだ。その要因とは、①値上げが消費者の許容範囲を超える②人手不足で大量生産・長距離輸送の商品が不利になる③急成長を前提とした加盟店オーナーやメーカーとの関係が悪化する、などのリスクだ。そうしたリスクに晒(さら)されている大手コンビニ3 社で、唯一これまでの勝ちパターンを繰り返そうとしているのが王者セブン・イレブンだ。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2023 年8 月5 日号)