このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
業務属人化が引き起こすリスク
1.製造業の現場では「業務の属人化」が大きな課題となっている。その背景には、教育する側・教育を受ける側双方の人材不足と、それに伴う計画的育成の欠如がある。「業務属人化」は「業務の内容を知る者が、特定の個人に限られてしまっている」状態だ。対して「業務標準化」は、業務の内容を手順書や仕様書などで共有することを指す。
2.スキルが属人化すると、業務品質や生産性に個人差が生まれ、生産活動が不安定化する。また、従業員の欠勤や退職で特定の業務が実施できなくなることも。特定のスキルを持つ従業員が退職し、その培った技術やノウハウが消失することは、企業価値の喪失だ。そういった人材の退職で事業が継続できなくなり、倒産に至る例も見られる。
参考:「週刊東洋経済」2023 年7 月22 日号)