このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
「異論を唱える」人材の効用
1.変化が激しく複雑で予測不能なビジネスでは、過去の成功の方程式は通用しない。成功バイアスが有望なアイデアを摘んでしまうこともある。従来のやり方に疑問を抱き、軌道修正を提案できる人材がいるかで、経営戦略の柔軟性はそうとう違ってくる。
2.「ミッション」「バリュー」「パーパス」を掲げ、組織カルチャーに共感できる人材を採ろうとする企業は多い。価値観を共有する組織は、定型的な業務を処理する場合や業績が順調なときには効率がよい。だが、経営に逆風が吹いたとき、違う視点から解決する力には乏しい。日本企業に必要なのは異論を唱える人材を抱えることだ。それはダイバーシティー経営の発想でもある。
(参考:「週刊東洋経済」2023 年9 月16 日・23 日号)