1.「今、ベトナムの意欲ある若い層は韓国に目が向いている。賃金は日本を超え、外国人労働者の受け入れ拡大に本気になっているから。人気の順番は韓国、日本、台湾だが、3 番手の台湾が日本を追い上げている」。ベトナムの技能実習生の送り出し機関に勤めるグエンさん(36)は語る。低熟練外国人労働者の平均月収は、日本の技能実習生は21.2 万円、韓国は27.2 万だ。
2.グエンさんは「意欲ある若者が韓国に向かう一方で、日本に行く若者の意欲が低下している気がする」と明かす。技能実習生の質が下がったという指摘の一方で、日本の産業界は、その質をとやかく言えるような立場ではない現実がある。3K(きつい、汚い、危険)業務を担っているからだ。しかし実際は労働力の需給調整に使われている。90 年代前半に約60 万人いた高卒就職者は22 年、約15 万人になった。
(参考:「週刊東洋経済」2023 年12 月2 日号)