1.2023 年の全国の企業倒産件数(東京商工リサーチ調べ)は8690 件に膨らんだ。前年比35.1%も増加し、増加率としては1992 年以来の高水準に。倒産急増の背景にあるのは、原材料高や人件費の上昇、コロナ禍対策として企業の資金繰りを支えた「ゼロゼロ融資」の返済本格化などである。しかし、これからさらに倒産件数が増える波が来そうだ。
2.新年度に大きなイベントが二つあるためで、4 月以降は注意が必要になる。イベントの一つ目は、人手不足における「2024 年問題」。もう一つは、金融庁がこの春に改正する金融機関向けの監督指針だ。結局は、「2002 年に不良債権処理の加速を迫った当時の金融担当相・竹中平蔵、再びだ」。更に気になるのは、「ゾンビ企業」が急増しているのだ。1 月29日発売の22 年度のゾンビ企業数は、前年比28.1%増の25.1 万社だった。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2024 年2 月10 日号)