「心の健康」への取り組みと成果 

1.経営者の双肩には従業員やその家族の生活がかかっている。困難な状況下でも、重圧に押しつぶされないためのメンタルケアが必要だ。人的資本経営の重要性が叫ばれる中、従業員のメンタルヘルスの状態、いわゆる「心の健康」に対する具体的な取り組みの成果を可視化する動きも高まっている。例えば旭化成は22 年度から、役員報酬の指標として「メンタルヘルス不調による休業者率」も公表し、報酬額を連動させるようにした。 

2.大和証券グループ本社が21 年から新入社員向けに実施している「マインドフルネス(瞑想=めいそう)研修」がある。マインドフルネスは、瞑想や呼吸法などを通じて不安と向き合うことで心を楽にする行為。うつ病の再発予防にも効果があるとされ、米グーグルや米アップルなども研修に取り入れている。ブッダは、富や権力を追い求めても人は苦しむだけと説いた。心に平穏と充足感がもたらすためには、欲求を捨て去ることだ。

(参考:「日経ビジネス」2024 年4 月15 日号) 

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