1.数字とビジョンが語れることは経営者に求められる大事なスキルなので、それができるCFO(最高財務責任者)が社長になるのはある意味で当たり前のルートです。かつて日本にCFO 的な経営者がいなかったわけではい。本田宗一郎とともにホンダを世界企業にした藤沢武夫は、CFO 的な経営者だったはずだ。昔から、日本にも「リスク」と「夢」を分けてうまく経営できる人材はいた。
2.①経営の観点から数字が分かる②修羅場の経験がある③会社を外から見た経験がある。これが私が考える「CFO になるための必要条件」だ。特に大事にしてほしいのが修羅場の経験。代表的なものだと、「会社存続の危機」といった極限状況で腕を振るった実績である。事業売却で売り先と厳しい交渉を詰めたり、労働組合と談判したりといったハードな事例を乗り越えた経験なども挙げられる。
(参考:「日経ビジネス」2024 年5 月13 日号)