「大いなる哉、心や」   横田南嶺(臨済宗円覚寺派管長) 

1.栄西禅師(1141 年~1215 年)は「大いなる哉(かな)、心や」と喝破(かっぱ)された。「広大なるかな人間の心よ、天は空高くして極限がないが、それにしてもその心はその高さを超えて出でるものがあり、地は層が厚くして測ることができないが、それにしてもその心はその厚さの下をそれ以上にひろがり出るものがある。太陽や月の光も心の光に較(くら)べたら、その光を超え得るものではなく、したがって心の光は日月の光明の上にさらに超出している」(柳田聖山訳)と説かれているのです。 

2.心は広い、大空より広い。そこには自他の境も区別もない、生と死の境回もまたない。何の区別もないから「空」という。そして「空」なるが故に、一切のものを覆い包むことができる。自分だけのことでなく、他人のことも思いやることができる。 

(参考:「致知」2024 年9 月号) 

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