
1.重電大手の一角だった日立製作所が脱炭素や生成AIをテコに再評価されている。売上高は10年前から10兆円前後で一定だが、本体の儲けを示す当期利益は10年前と比べて約2.5倍に拡大。成長期待を表すPER(株価収益率)は約30倍と、市場平均を大きく超えた。
2,世界のGDP(国内総生産)に占める日本の比率は4%前後まで落ちてしまった。これを中長期的に再拡大するためには、日本の多くの企業にとって多様性の確保とリーダー育成がカギとなる。日立は外国人従業員が6割以上の会社になった。多様性が高まったことでたくさん意見が出て、議論をして将来の方向性を決めていける会社になったと自負している。
3.不確実性の高いこの時代のリーダーには、批判的な意見でも傾聴できること、必要があれば修正できること、ビジョンの実現に向かって実行する力があることの3つが求められている。日立社内でも次世代のリーダー育成に努めてきた。パーフェクトな人間はいないから、ある程度の失敗を認める文化でないとダメだ。
(参考:「週刊東洋経済」2024 年12 月28 日・2025 年1 月4 日号)