
1.総合化学メーカーの旭化成。2024年には、リチウムイオン電池用のセパレーターでカナダに新工場建設を決める一方、石油化学(石化)ではエチレン事業で同業2社と西日本での連携協議を開始。ヘルスケアでは、スウェーデンの創薬ベンチャーを約1700億円で買収した傍ら、血液浄化事業や診断薬事業を売却した。事業ポートフォリオの組み替えを加速している。
2.総合化学の中でも旭化成は、昔は「芋づる経営」と言われ、事業領域が広いことで知られていた。だからこそ、ポートフォリオ変革に早くから着手してきた。他社よりも危機感や強い意志が感じられるのではないか。重視しているのは5年、10年後に後輩たちに「あのときの先輩はよくやってくれた」と感じてもらえるようにすること。さらに変革を積み重ねていく。
参考:「週刊東洋経済」2025 年1 月11 日号)