No.821 発注停止で売上高の6 割を失う 

 

1.2018 年、シャープから1 年後に発注を停止すると言われた時は頭の中が真っ白になりました。シャープとの取引が売り上げの6 割を占めていましたから、もう死刑宣告を受けた気分でした。これまで顧客第一主義で全精力を傾けて尽くしてきたのになんや、とは思いました。でも、なくなるものをいつまで根に持っても前に進めない。まず射出成型とウレタン成型、それに自社ブランドで展開する小型ポンプを加えた事業の三本柱は変えない、そして120 人ほどいた社員の雇用は守る、との方針を決めて腹をくくりました。 

2.シャープとの取引で成り立ってきたウレタン成型と射出成型で目指したのが高付加価値への転換です。うちは本社がある大阪府藤井寺市にしか工場がない。大きなものを遠くに運ぶのでは物流費で勝負できない。小さく価値の高いものでなければ競争力が保てないと考えました。 

3,2025 年9 月期はこのままいけばシャープと取引していた時を超える利益が出せそうです。発注停止も会社を変える転機としてはよかったと今では思えます。 

(参考:「日経ビジネス」2025 年4 月14 日号) 

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