
1.ソフトウエアの質がクルマの競争力を左右する時代となった今、大手自動車各社は高度なIT人材を囲い込もうと躍起になっている。米アップルや米グーグルなど大手IT企業に給与面で見劣りする中、どうやって人材を獲得しているのか。デンソーは今回、これまで6 カ所あった都内の拠点を新橋と羽田空港近くの2 拠点に集約した。同社は2030 年度までにソフトウエア人材を1 万8000 人体制にする計画だ。
2.ホンダは、1 月下旬に150 億円を人材育成に投資すると表明した。待遇の改善も進めており、部長級の年収を200 万~300 万円程度引き上げたり、専門人材の定年制度を撤廃したりして、ソフト開発を担う高度人材が長期間働けるような環境整備を進めている。一方、日産の動きは鈍いと言わざるを得ない。経営不振を巡る混乱で具体的な人材育成方針を対外的に示すことができていない。近年ではコンサルがソフト開発の支援に注力し始めたこともあり、40 代に1500 万円、50 代には2000 万円の年収を提示するケースもあったという。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2025 年5 月10 日・17 日号)