
1.私は、すべての企業や組織はコミュニティーとして機能すべきだと考えます。新しいアイデアや人間関係が生まれるのはコーヒーマシンの前や給湯室など、人と人が偶然に出会って会話する空間なのです。だからこそ人々はオフィスでより多くの時間を共有する必要があります。それが、企業内にコミュニティーを再構築するための方法であり、とても大切なことだと思います。在宅勤務に頼っていては危険です。
2.人間には基本的に3 つのニーズがあります。「保護」と「消費・報酬」、そして「所属・つながり」です。政府が保護を提供し、ビジネスが消費や報酬を提供し、そしてコミュニティーが所属やつながりを提供する。企業もこの3 つを内包すべきなのです。
3.日本企業には昔から従業員を保護する文化がありました。報酬の面でも、日本の労働者はある程度報われていました。そして何より、企業がコミュニティーとして機能していました。つまり、この3 つのバランスを企業内にも実現することが、健全な企業の条件となるのです。
(参考:「日経ビジネス」2025 年6 月16 日)