No.884 名を成すは毎(つね)に窮苦の日にあり 

 

 

1.『酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)』という本がある。明末の教養人、陸紹珩(りくしょうこう)が生涯愛読した古典の中から、名言・嘉言(かげん)を選び出し収録した語録集です。その中に「名を成すは毎(つね)に窮苦(きゅうく)の日にあり 事を敗(やぶ)るは多くは志を得る時に因(よ)る」があります。 

2.人が名を成す、即(すなわ)ち成功するのは突然成功するわけではない。必ず窮苦の日があって、それによって鍛えられて成功する。だから、成功するかどうかは窮苦の日の過ごし方で分かる。同じように、失敗するのはたいてい得意・得志の時による。うまくいっていい気になっていて失敗する、ということである。時代を越えて不変の真理である。 

3.森信三師にこういう言葉がある。「実際神は公平そのものですが、ただわれわれ人間がそうと気付かないために、表面、事なきものは得意になって、自ら失いつつあることに気付かず、表面不幸なものは、その底に深き真実を与えられつつあることに気付かないで、いたずらに歎(なげ)き悲しみ、果てには自爆自棄にもなるのです」。窮苦の日こそ冷静に過ごすことです。

(参考:「致知」2025 年11 月号)

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