No.887 報われる管理職はこうして作る(割に合わない報酬)    櫻田 毅(アーク&コーチング代表)

 

 

1, 管理職になりたくない人が増えている。しかし、私が勤めてきた米国企業ではそのような話を聞いたことがない。より大きな権限と報酬に向け、多くの社員が管理職への昇格を目指している。この違いはどこにあるのか。明白である。米国では、管理職の「能力・責任・権限・報酬」の水準が一致している。 

2, しかし、多くの日本企業では「能力・責任・権限」に対し報酬が一致していない。報酬は管理職手当で調整され、極端に上がることはない。責任が大きく変わる中「安い給料で割に合わない」と思うのも無理はない。 

3, もう一つの要因は能力の不一致だ。管理職には、意思決定、戦術策定、業務調整、問題解決など、業務遂行のための「パフォーマンスマネジメント」と、チームワーク、主体性や自立性の醸成、モチベーション向上など、人の意識とチームの機能を向上させる「ピープルマネジメント」の2つの能力が求められる。米国ではどれだけ実務で優秀でも人のマネジメントができなければ管理者になれない。日本では、ピープルマネジメントに対する能力がないまま管理職へ昇格する。 

(参考:「週刊東洋経済」2025 年8 月2 日) 

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