
1.アクティビスト(物言う株主)の要求による黒字リストラは、米国では当たり前のことだ。だが、日本はその段階に来ていない。企業が内部留保を株主還元しているうちは、アクティビストが厳しい要求をする必要はないからだ。これが一巡すれば、加速する可能性はある。
2.日本企業は海外進出してきたが、2001 年の中国の世界貿易機関(WTO)加盟以降は家電を中心に中国勢に押され、防戦一方だ。当時、エース社員を海外駐在させた企業も、うまく成長できなかった。日本人のマネジメントの問題だろう。経営や管理能力を競う社内レースの結果を見ても、上位は外国人ばかり。日本人の競争力は低下している。
3.それでも、当時の経営者はエース社員を守り、有効な手を打てなかった。温情が湧いたのだろう。これは同時に、潜在能力のある社員に厳しい現実から目を背けさせ「自分は優秀」と錯覚させた。このツケが今、回ってきている。
(参考:「日経ビジネス」2025 年10 月20 日号)