
1. 日本は長らく「選択と集中」という言葉が金科玉条のように扱われてきたがそれは誤りである。世界で成長するコングロマリット企業に学び、M&Aによる「多角化」を推し進めることこそ未来への投資である。だが、21世紀に入って四半世紀が経とうとしているのに、いまだに多くの経営者が「本業以外はやらない」「シナジーがない事業はやらない」と主張し、M&Aなどの提案を頭から否定する。
2.多くの総合電機メーカーは、創業の「精神」と「ビジネスモデル」を混同しているのではないか。ソニーグループは、それまでのビジネスモデルを捨て、コンテンツ業に完全に舵を切った。富士フイルムホールディングスも、本業(写真フィルム)がなくなるという危機に直面し、ヘルスケアなどで大変革を遂げた。変えるべきはビジネスモデルであって、精神ではない。
3.日本経済の復活は、ベンチャーやユニコーン企業の創出ではない。上場している伝統的な大企業が変革し、収益性を上げない限り復活はない。
(参考:「週刊東洋経済」2025 年11 月22 日・29 日号)