
1. 監督と執行が距離を厳密に取ろうとする環境下では、社外取締役というポジションを経営トップの登竜門として扱う対応はタブーに近かった。しかし最近は、高度人材である社外取を「次のリーダー」に据える動きが出ている。
2.「歴史的に見て、社内のリーダー育成が不足していた」。セブン&アイ・ホールディングス(HD)のスティーブン・ヘイズ・ディカス最高経営責任者(CEO)は、2025年8月に開いた中期戦略の説明会見でこう語った。「人材が育ちにくい組織風土は、長年にわたる創業家の経営関与が響いている」との声もある。
3.ニデックは25年9月、不適切な会計処理の可能性のある事案が見つかった。ニデックの元官僚、法学者、弁護士といった社外取は役割を果たしていたのか。社外取を増やし、機関設計を改めただけでは会社は変わらない。取締役会という「仏」に魂は入っているか。重い問いだ。
(参考:「日経ビジネス」2025 年11 月17 日号)