
1.中堅規模の企業でも大幅な引き上げを実現している企業がある。長野県上田市にある電気計測機器メーカーHIOKI(年商約405 億円)は、2024 年の社員の平均年収が1032 万円となり、4 年前に比べて260 万円以上増えた。給与増を実現したのは、人を大事にする経営理念と合理性の追求だ。
2. 創業家の経営者は1986 年、「人間性の尊重」を経営理念に定めた。血筋にこだわるのではなく、優秀な社員が会社をつないでいく方向性を示すためだった。「社員一人一人のための費用を惜しまないというのが、当時から大きな方向性としてある」と岡澤尊宏社長は語る。
3.合理的な仕組みも給与アップに生きている。HIOKI では業績連動の賞与の割合が高い。海外事業を伸ばしていく方針がある中で、連結業績をベースに連動させている。人事異動も2025 年に挙手制を導入。それまでは上司や会社からの推薦を基に昇格試験を受ける流れだったが、75%の海外売上高比率を目指す中で、意欲的な人材を増やす狙いがあるという。「もはや年功序列では育たない」と岡澤社長。
(参考:「日経ビジネス」2026 年1 月12 日号)