このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
安住の地を捨てられるか 校條浩(東大卒、1991年にシリコンバレーに渡る)
1.日本企業がこれ以上、イノベーションで後れを取らず、衰退の道から抜けるためには、シリコンバレーの流儀の根底に流れるスピリットを学ぶことが重要だ。個別の技術やシリコンバレーのエコシステムの理解などはその後でいい。シリコンバレーに息づくこのスピリットの根っこを探ると、約150年前のフロンティアスピリット(開拓精神)にたどり着く。
2.今日本企業に求められているのは新しい経営理論や小手先の方法論ではなく、経営幹部や社員のフロンティア精神だ。社員は、自分の勤める企業の経営者にフロンティア精神がないなら、「安住の地」である今の組織から、荒野に広がるフロンティアに向かう勇気を持てるかどうかが問われる。目指すフロンティアは事業部、会社、市場、産業、国などいろいろな次元で考えられる。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2021年12月25日・2022年1月1日号)