このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
世界に広がる人材獲得競争(株式報酬)
1.今、日本企業の間で株式報酬への注目が高まっている。日産自動車は21年3月期、役員らを対象に「譲渡制限付株式ユニット(RSU)」を導入した。勤務継続など一定の条件を満たした場合に、事後的に株式を付与する仕組みだ。半導体大手のルネサスエレクトロニクスも「国籍や経験など多様性に富んだ優秀な人材」を集めるために取り入れた。2.株式報酬なら人件費の増大を抑えつつキャピタルゲインの形で働き手に報いることができる。19年に米巨大ITアップルの従業員が受け取った株式報酬は、当時の株価に基づく金額換算で1人約600万円。これが通常の給与に上乗せされて従業員の懐に入った。株価が上がればキャピタルゲインはもっと膨らむ。高水準の報酬がイノベーションを支える。
(参考:「日経ビジネス」2021年12月20日号)