このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
大企業の方が停滞している深尾京司(JETRO経済研究所所長・一橋大学経済研究所特任教授)
1.元金融アナリストのデービッド・アトキンソン氏は「中小企業不要論」を主張していますが、日本の民間部門の労働者の約3分の2は従業員1000人未満の企業で働いています。近年の実証研究に基づけば、中小企業間では新陳代謝も活発で、再生の芽はむしろ中小企業にある。大企業の方が、生産性の上昇が停滞しています。
2.日本企業の研究開発は大企業中心といわれてきましたが、変わってきたのかもしれません。大企業こそもっと頑張る必要があると思います。社会は確実に変わっています。変化に目を凝らし、大きなビジョンを持ち、それに基づく現実のデータを地道に探し続けたいものです。
(参考:「日経ビジネス」:2022年3月21日号)