このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
1人当たり人材投資額(米国1000ドル、日本3万5千円) 山中俊之(著述家、芸術文化観光専門職大学教授)
1.日本のビジネスパーソンが学ばないことは、データによって裏付けられている。例えば、大学入学者の中で社会人経験があることが推定される25歳以上の割合は、日本では2%程度だ。OECD(経済協力開発機構)諸国の平均が20%程度に比べ、圧倒的に低い。
2.企業研修の費用において、米国の大企業では1人当たり平均1000ドル以上を投じていることも多い。一方、日本では同3万5628円で、減少傾向にあるという。(2020年)。米アマゾン・ドット・コムは25年までに社員10万人をリスキリング(学び直し)すると発表している。1人当たりの人材投資額は、およそ75万円だ。日本では、勉強は学生時代に行うもの、という感覚がいまだ根強い。しかし大事なのは、過去の勉強や、ましてや最終学歴ではなく、「今、何を学び成長しているか」である。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2022年4月23日号)