耳より情報2022年9月 No.269

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

「正しくやることではなく正しいことをやる」ことが重要 デビッド・ティース(米カリフォルニア大学バークレー校経営大学院教授)

1.日本の生産性は低下し続けています。かつて、日本は工業化時代の巨人として君臨し、革新的な素晴らしい企業を次々と生み出しました。しかし、デジタル革命は日本を素通りしました。現在の日本に、(米国の)グーグル、アップル、ネットフリックス、マイロクソフト、(中国の)のアリババのような、国全体の生産性を押し上げる企業はありません。

2.ドラッカーの言葉を借りれば、「正しくやることが重要なのではない。正しいことをやるのが重要なのだ」ということです。日本はこれまで、物事を「正しくやる」ことで成功してきました。正しくやり、効率を上げ、改善する力は「オーディナリー・ケーパビリティー」です。「正しいことをやる」のはまた別の能力で、それこそが「ダイナミック・ケーパビリティー」です。データを見ると、市場上位の企業が、その地位を維持しているケースは減り続けています。 3.歴史ある企業でも、競争の激化によって、トップの座を奪われています。「ダイナミック・ケーパビリティー(組織やその経営者が、急速な変化に対応するために内外の知見を統合し、構築し、組み合わせ直す能力)が欠けていたから」というのが私の結論です。世界が急速に変化する中、経営者が変化に追いつけなければ企業は市場での地位を失う。社内のみならず、周りの環境、エコシステムも考えた上で変化に対応し、変革することです。              (参考:「日経ビジネス」2022 年 6 月 27 日号)

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