耳より情報2022年10月 No.285

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

社員も技術も輝く「人間ひろば経営」(その 1、人間重視の経営) 矢崎 昭三郎(関ヶ原製作所相談役)

1.最近、仕事とプライベートを分けて考える人も多いようですが、関ヶ原製作所の考え方は違います。会社は社員が1日 8 時間も一緒に働いている場です。仕事は人生を充実させるためにあり、職場は成長の場であるべきです。そして、社員の自己実現を助けるのが経営ではないでしょうか。社員数400人弱の中堅企業ですが、社員と共に生活共同体づくりにまい進してきたことが当社の最大の特徴です。

2.本社工場は、関ヶ原の戦いの舞台となった盆地の一角にあります。製品の例が、鉄道やモノレールの分岐器や、トンネルを掘るシールドマシン、船舶に搭載するクレーン、建設機械用の油圧器などです。その多くが一品生産的な受注生産品で、大型機器でありながら、高い加工精度を出す匠(たくみ)の技が必要です。大手企業では煩雑で扱いにくく、中小企業では技術が及ばない高付加価値製品を手掛ける「ニッチのデパート」を標榜しています。

3.ただ、この特徴は、収益性のためというより、むしろ人間重視の経営を追求した末に行き着いたものなのです。

(参考:「日経ビジネス」2022 年 8 月 8 日号)

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