耳より情報2022年10月 No.293

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

発想力は移動距離に比例する 山中 俊之(著述家・芸術文化観光専門職大学教授)

 1.デカルト、モーツァルト、ゲーテ。3 人の共通事項は何か。この3 人に共通するのが、「旅」をとても重視していたことだ。モーツァルトは、36 年という短い人生のおおよそ3 分の 1 を旅に費やしたといわれる。父親 のレオパルト・モーツァルトが「旅は視野を広げる」と確信していたので、モーツァルトは子供の頃から、演奏旅行を兼ねた旅に連れ出されていた。

2.デカルトは、従軍目的を含めてオランダやドイツを遍歴し、最後はスウェーデンで客死する。デカルトは行動派だ。従軍までして戦争を体験しているのだから、その哲学は豊富な実体験に基づいている。ゲーテは、作家として名を残したが、実は科学者の顔も持つ。各地を鉱物や植物を採集して回った。また、「旅が人生の目的である」との名言も残している。

3.3 人とも、むしろ普段の生活領域から抜け出ることで新しい刺激を得て、それを創作のヒントにしてきた。 世界史に残る偉業は、旅から生まれたと言っても過言ではないだろう。多くの経営者や経営学者が、「発想力は、移動した距離に比例する」と指摘している。さまざまな事象を実地で見聞することで五感が刺激され視野が広がる。忙しいビジネスパーソンこそ、意図的に時間を作って国内外の旅に出るべきだ。

(参考:「週刊ダイヤモンド」2022 年 8 月 6 日・13 日号)

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