このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
「危ない企業」の共通点 阿部成伸(帝国データバンク情報統括部)
1.2022 年下半期の倒産件数は増加基調に転じた。どんな倒産が増えているのか。最近発生した負債額が大きな倒産や話題性の高い倒産について経緯を調べると、周辺から「粉飾決算」「融通手形」といった言葉が聞こえてくる。今は、コロナ関連融資は行き渡り、据え置き期間を経て返済が始まる企業が日に日に増えている。
2.つまり、これからについて検討し、話し合っていくタイミングでついに不正が隠し切れなくなり、息絶える企業が増えているとも考えられる。コロナ禍での経験を踏まえると、コロナ禍を境に業績開示しなくなった企業や急に役員が交代した企業、主力取引先を変更した企業、異常な業績伸長を見せている企業などは特に動向を注視する必要があると考える。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2022 年 12 月 10 日号)