このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
真の学問とは
1.「学を為す、故に書を読む」。幕末の儒者佐藤一斎(いっさい)の言葉である。学を為すために書物を読むのである。書物を読むことが即すなわち学ぶことではない、の意である。学といえば学校の勉強が思い浮かぶがそうではない。ここでいう学は人間学のことである。自分を創ることである。人が学ぶのは自分を創るためであり、本を読むことがそのまま自分を創ることにはならない。
2.森信三の言葉に「真の学問というものは、単に頭に覚えるだけではなくて、心にこれを思って忘れず、常にこれを行うことであります。否ひとりそれのみに留まらず、常にこれを行うことによって、ついには生まれつきの生地(きじ)や根性までも、これを根こそぎ改変するようなところまでゆくようでなければ、真に学問したとはいえないでありましょう」がある。
(参考:「致知」2023 年7 月号)