このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
果断と行動
1.英雄は窮地に立っても真価を発揮する。たとえば、織田信長が桶狭間の合戦で、籠城(ろうじょう)より奇襲(きしゅう)を選択、清州城から出撃したとき、随行したのはわずか十騎(じゅっき)だったという。兵が集まるのを待たなかったのは、何より速度を重んじたからだ。そうしないと奇襲にならないのだ。
2.危機に陥っても活路を見出す人は、不足を嘆くより、その条件下で何ができるかに照準を当てる。とかく世の中、条件がそろわず、前に踏み出せない人がかなり多い。見方を変えれば、それは単なる逡巡。動かなくてもよい理由を探しているだけなのかもしれない。まだ大丈夫という認識、あてのない誰かの支援。それを期待するより、危機には果断、そしてみずから行動する勇気を持ちたいものである。
(参考:「PHP」2023 年11 月号)