1.物流2024年問題の「本丸」はかねて問題視されてきた慢性的なドライバー不足だ。自動車運転従事者の有効求人倍率は23 年9 月時点で2.65 倍と全体(1.18 倍)を大きく上回る。さらに、若いドライバーの流入が進まなければ、人員数がさらに先細りとなるのは必至だ。15年76万7000 人いた道路貨物運送業のドライバーは、30年に51万9000人まで減るとの予測もある。
2. 物流コストの価格転嫁や再配達の削減などを、消費者を含めた社会全体でどう受容できるかも重要な要素だ。東京大学の西成活裕教授は「本当のモンスターは消費者ではないか。本当に商品と翌日欲しいのかが問われている」と話す。運送業者と荷主、消費者それぞれがどう意識を変えるかで、「14%輸送不可」をどれだけ緩和できるかは変わってくる。
(参考:「日経ビジネス」2023 年12 月18 日号)