1.この20 年、日本の賃金水準がほぼ変わっていない。他の主要国は2 倍前後に増加しており、近年の円安が内外賃金格差にさらに拍車をかける。その結果、海外に出稼ぎに行く日本人が増加し、海外永住者数も増加トレンドにある。今はまだ多くはない「グローバル流動人材」だが、若年層の中で「日本企業の組織文化」への嫌悪感は強まっている。この雰囲気が高まれば、若年層の海外流出が進み、国内の人手不足はさらに加速するだろう。
2.優秀な若者に日本で気持ちよく働いてもらうためには、高スキルな人材に高い報酬をオファーできる賃金体系への移行(ジョブ型への移行)と同時に、企業文化の変革に取り組み、時代に適合しない「JТC」(伝統的な日本企業)性を排除することが求められる。
(参考:「週刊東洋経済」2024 年7 月27 日号)