耳より情報2021年12月 No.137

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

企業は社会貢献で理念を共有へ 鶴光太郎(慶応大学大学院教授)

1.「人は何のために働いているのか」を企業は考えなくてはならない。企業が利潤の最大化を追求することは大前提だが、従業員はそのことには感動しない。賃金も必要だし人によっては出世を求めるかもしれないが、働く人の多くは、社会に役に立つ、人のためになっているといった社会貢献を大事にする。企業もそういう理念を従業員と共有できないと、とがった人材をつなぎ留めておくことはできない。
2.SDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・企業統治)が重視され始めた。これまでは、企業がこうした取り組みをコストだと思っていたから前に進まなかった。しかし、今はSDGsやESGに積極的に関与することが消費者から評価され、長い目で見たら利潤最大化、企業価値の最大化にもつながると気がつく企業が増えてきた。
3.これから働く人に必要なことは2つの「ジリツ」だ。自ら立つ「自立」と、自ら律する「自律」。日本でも働き方改革で長時間労働や転勤が減り、本人や家族の意向を人事に反映させるようになってきた。こうした時代には、自分で自分のキャリアを選択する必要があるし、他方で自分を律することができないとやっていけない。自立と自律のできる人はイノベーティブな仕事ができる。

(参考:「週刊東洋経済」2021年11月6日号)

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