1.今夏のパリ・オリンピックは久しぶりに興奮し、元気が出ました。一方、考えなければいけないのは、スイスのIМD(国際経営開発研究所)から毎年公表される「世界競争ランキング」です。日本はかって平成の初め頃は1位から4位の間で安定し、上位でした。しかし2024年には前年から三つ順位を落として38位、下降の一途を辿っています。オリンピックとは裏腹に、こちらは危機的な状況にあります。真に国家の大事であるにもかかわらず、新聞やテレビなどのマスメディア、国会、経済界も含めて、オリンピックの寸分も取り上げていません。
2.このままでは日本は沈没します。国民は自分の国の立ち位置を認識できているでしょうか。ぬるま湯に浸かっていては、捲土重来の気運は起こりません。捲土重来は正常な理性と精神を有する者の特権です。いまこそ心ある人たちが捲土重来の気概で立ち上がらなければならないと思うのです。
(参考:「致知」2024 年11 月号)