
1.私は現場を訪問した際や講義をするときには、「私のキャリアには3つ『まさか』があった」と語っています。不滅と信じた国鉄の消滅は1つ目の「まさか」でした。2つ目の「まさか」は、2011年3月の東日本大震災です。そして、20~23年の新型コロナウイルス禍が3つ目の「まさか」です。
2.これら「3つのまさか」を通じて、会社が困難を乗り越え、成果を出す鍵は社員一人一人の力だと改めて実感しました。経営者がやるべきはそうした社員の力を引き出し、伸ばし、生かすこと、そして活躍の舞台を提供することです。不確実で変化の激しい環境下ではトップダウンによる経営には限界があります。
3.ですので私は日頃から現場の社員たちに「会社を変えるのはあなたたちだ」と伝え、訪問先の現場で揮毫(きごう)を求められれば、「社員の力は無限だ」という意味を込めて「無限」などと書いてきました。制度面では、高卒の社員が給料をもらいながら4年制大学に通うことができる「国内大学在学制度」などがあります。このように社員にチャンスを与えることも大切です。
(参考:「日経ビジネス」2025 年1 月13 日号)