
1.原材料の調達から最終顧客までのサプライチェーン全体を最適化する手法であるサプライチェーン・マネジメント(SCM)。ある半導体製造装置メーカーの場合、顧客である半導体製造装置メーカーの製造装置が故障すると顧客は24時間以内の修理を要求してくる。それが米国で発生し、必要部品が現地販社にないと日本の工場に注文することになる。
2.だが工場は「操業時間外で注文を受けられない」と。しかも部品を通常の製品物流に乗せるので到着まで1週間かかる。そうなると顧客は離れてしまう。顧客が要求するサービスレベルに合わせた物流体制、在庫の配置になっていなかった。
3.そこで、製品物流からサービス物流を切り離した。工場は内陸だったので、空港近くにパーツセンターを設けて、在庫をたくさん積んだ。部品が必要になったら即応で世界中に届けられる体制をつくった。その結果、顧客から、サービス力がある会社として、推奨されるほどになった。
(参考:「週刊東洋経済」2025 年2 月22 日・3 月1 日号)