No.867 社員に「組織の歯車」はいない 鎌形 伸(ヒロセ電機社長) 

 

 

1, 経営目標として、売上高に占める新製品比率3 割を掲げている。「先行、先端、差異化」を突き詰め、他社が出せない製品をいち早く造るからこそ、顧客に付加価値を認めてもらえる。企業理念として「スモールの思想」がある。1 人の存在は小さい。だから謙虚になろう。外には自分の想像も及ばない知恵がある、と。 

2, 変化への対応が早いのは、待ち伏せているからだ。つねに4~6 年先のトレンドを見据え、開発のロードマップを作る。最初にマーケティング部門が夢を描く。ドローンは次に水中へ潜るのではないか、といった大まかな方向性だ。それを技術者が、顧客の現実的な製品動向にフィットさせる。 

3, 若手の頃からどんどん挑戦させる。20 代のアイデアに億円単位を投資することがあるし、実際にヒット商品も生まれる。達成感を一度味わうと、もう一回やりたくなる。仕事が面白くなる。頼まれたことに「上を通してください」とか言うと嫌がられる。自分は組織の歯車だ、という感覚を持つ社員はいないだろう。 

(参考:「週刊東洋経済」2025 年7 月19 日号) 

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