このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
社会の余剰人員(失業予備軍)が急増
1.2020年、上場企業約100社が早期希望退職者募集を打ち出した。2021年に入ってからもすでに約40社。最大の要因はコロナ禍の直撃だ。また、2020年休廃業・解散した企業は、過去20年間で最多。当該企業の約6割は直前期の決算が最終黒字であり、コロナ禍が休廃業・解散を決断する契機となった。
2.「雇用保蔵者数」なるものが今、急増している。生産に最適な数を超えた雇用数のことで、要は社内で余った人員。2020年4〜6月の時点でその数640万人だ。過剰な雇用で維持された「失業予備軍」のような存在であり、雇調金で雇用が守られたことによって大幅に増えた。会社側からすればコロナが終息して事業が回復したときには人手が必要になる。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2021年4月10日号)