耳より情報2021年8月No.71

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

最低賃金目標の見直し必要 神田慶司(大和総研シニアエコノミスト)

1.最低賃金の改定に向けた議論が本格化している。2021年の骨太の方針の原案では、「感染症の影響で賃金格差が広がる中で、格差是正には最低賃金の引き上げが不可欠」「より早期に全国加重平均1000円とすることを目指し、本年の引き上げに取り組む」とされた。最低賃金の引き上げ率は19年度まで4年連続で3%を超えたが、20年度はコロナ禍で0.1%にとどまった。
2.中長期的には、1000円という最低賃金の目標を見直す必要があろう。この点、英国では24年の最低賃金の目標を、全雇用者の賃金中央値の3分の2と定めている。OECD(経済協力開発機構)が定義する低賃金労働者の賃金水準と同じだ。19年の日本に当てはめると947円に相当する。英国で若年層等の最低賃金が低く抑えられており、日本の目標は数字が示す以上に高い。

(参考:「週刊ダイヤモンド」2021年6月26日号)

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