耳より情報2022年6月 No.223

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

日本の半導体の「没落」原因 張忠謀(モリス・チャン、台湾、TSMC創業者)

1.「日本は80年代に世界の半導体産業をけん引したのに衰退しました」張:「衰退した原因の一つは、プラザ合意(89年9月、先進5ケ国によるドル高是正に向けた協調行動への合意)でした。1ドル=240円だったのが、87年末には120円まで円が上昇しました。もう一つは、韓国サムスン電子の李健熙(イ・ゴンヒ、2020年に会長職で死亡)の存在です。優れた経営者で、1000人に1人いるかどうか。これに対し日本の東芝、日立製作所、NECでは、半導体ビジネスを統括しているのはあくまでマネジメントの人材でした」。
2「欧米や日本は半導体製造において復権できると思いますか」張:「その鍵は、台湾と韓国、そして中国がどうなるか次第です。台湾と韓国が勢いを増し続け、中国が前進し続けるなら、欧米や日本の半導体復権は今後20年以内には起こりそうもあまりせん」。

(参考:「週刊ダイヤモンド」2022年4月9・16日号)

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