このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
日本人のビジネスパーソンにリスキリング（学び直し）はなぜ必要か 山中俊之（著述業、芸術文化観光専門職大学教授）
1.リストラの対象になる人は、新しい付加価値につながろうとしない人、自ら学ぼうとしない人だ。今、ビジネス界で論議が盛んな「リスキリング」（日本語では「学び直し」と訳される）。このリスキリングで重要性が急激に増してきた理由は、デジタルトランスフォーメーション（DX）をはじめとした新しい知識やスキルがあらゆるビジネスシーンで必要不可欠になっているからだ。
2.変化の著しい時代を生き抜くには、ビジネスの最前線にいる人ほど知識やスキルを積極的に入れ替えていくことが必要だ。リスキリングは単に知識を増やす自己満足とは違う。新しい付加価値を創造することが最終目的である。
3.日本のビジネスパーソンの多くは、社会人になると学びを止めてしまう。日常の業務に埋没して、知識やスキル開発に時間を割くことができていない。たまに興味のある本を読んだり、会社が用意した研修に渋々参加したり、気が向いた時だけ外部のセミナーを受けてみるといった程度である。残念ながら、本すらあまり読まないという人も多い。
（参考：「週刊ダイヤモンド」2022年4月23日号）